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白内障手術後の充血・異物感はなぜ起きるのか?
白内障手術後の充血や異物感は、手術による組織への刺激が主な原因です。術後の充血・涙・かすみは、多くの場合2週間程度で安定します。
白内障手術では、角膜(黒目)と強膜(白目)の境目を約2〜2.5mm切開します。この小さな傷口が回復する過程で、結膜(白目の表面)に炎症反応が生じ、充血として現れます。
また、術後に使用する点眼薬(抗菌薬・抗炎症薬)が角膜表面を一時的に刺激し、ゴロゴロ感・異物感の原因になることもあります。

もともとドライアイ傾向のある方は、術後に乾燥感・異物感が長引くケースがあります。この場合は点眼薬の種類を変更・追加することで対処できます。担当医に遠慮なく相談してください。
術後すぐに現れやすい症状の一覧
- 充血(結膜の赤み)…術後数日〜2週間程度で改善することが多い
- 涙が出る…刺激に対する自然な反応
- 眼のかすみ…視力が安定するまでの過渡期に生じる
- ゴロゴロ感・異物感…傷口の回復中や点眼薬の刺激によるもの
- まぶしさ(羞明)…濁りが取れて光が入りやすくなるため
- 色調の変化(青みがかって見える)…眼内レンズの光学特性による
これらは術後の正常な経過として知られており、指示通りの点眼を続けることで落ち着いていきます。
受診すべき6つの危険なサインとは何か?
術後の充血・異物感が続く中でも、以下の6つのサインは重篤な合併症を示す可能性があり、即日または緊急の受診が必要です。見逃すと失明につながるリスクもあります。

サイン1:急激な視力低下
手術後に一度回復した視力が、突然・急速に悪化した場合は要注意です。眼内レンズの偏位(ずれ・脱臼)や嚢胞様黄斑浮腫が原因の可能性があります。
眼内レンズの位置がずれると再手術が必要になる場合があります。「明らかに昨日より見えなくなった」と感じたら、翌日まで待たずに受診してください。
サイン2:激しい眼の痛み
術後の軽い違和感ではなく、眠れないくらい強い眼痛は術後眼内炎(感染症)のサインである可能性があります。眼内炎は術後1週間以内に発症することが多く、最も重篤な合併症の一つです。
サイン3:充血の急激な悪化・膿状の分泌物
術後に一度落ち着いた充血が再び強くなったり、目やにが黄色・緑色の膿状になった場合は感染症が疑われます。眼内炎の三大症状は「急激な視力低下・激しい眼痛・充血」とされており、これらが重なった場合は緊急処置が必要です。
眼内炎の発生頻度は約2,000人に1人とまれですが、発症した場合の影響は深刻です。術後の点眼を指示通りに続けることが最大の予防策です。
サイン4:視野の一部が欠ける(飛蚊症の急増)
もともとあった飛蚊症が術後に強くなることはありますが、急な視野の欠けは網膜剥離のサインである可能性があります。
網膜剥離は放置すると不可逆的な視力障害につながります。「カーテンがかかったように見える」「視野の端が欠けた」という感覚があれば、すぐに受診してください。
サイン5:眼圧上昇を示す頭痛・吐き気
術後に眼圧が一時的に上昇することはありますが、頭痛・吐き気・眼の圧迫感を伴う眼圧上昇は緑内障発作に類似した状態です。
眼圧上昇は点眼薬・内服薬で数日以内に収まることが多いですが、自己判断せず速やかに受診してください。
サイン6:数か月後の視力再低下(後発白内障の可能性)
手術から数か月〜数年後に「また見えにくくなった」と感じる場合、後発白内障(眼内レンズが入っている袋が濁る状態)の可能性があります。
後発白内障はレーザー照射で簡単に治療でき、手術や入院は不要です。視力が再び低下したと感じたら、早めに受診して確認しましょう。
術後の充血・異物感はいつまで続くのか?
多くの場合、術後の充血は1〜2週間、異物感は数日〜2週間程度で落ち着きます。視力の安定には通常1〜2か月程度かかります
ただし、回復のペースには個人差があります。以下の要因がある方は、症状が長引くことがあります。
- もともとドライアイがある方…乾燥感・異物感が長引きやすい
- 糖尿病・緑内障などの基礎疾患がある方…炎症が長引く場合がある
- 白内障が重度に進行していた方…手術の侵襲が大きく回復に時間がかかることがある
- 高齢の方…組織の回復力が低下している場合がある
点眼薬を指示通りに使用し、定期検診を欠かさないことが回復を早める最善策です。
術後に自分でできるケアと注意点は何か?
術後の自己ケアで最も重要なのは「点眼薬を指示通りに続けること」と「目を触らないこと」です。日本眼科医会は、術後の点眼を怠らないことを特に強調しています。
日常生活での注意点
- 洗顔・洗髪…術後4日目の診察で異常がなければ通常通り可能になる
- シャワー…翌日から可能だが、首から上を濡らさないよう注意
- 入浴…術翌日から肩までの入浴は可能(顔・目に湯がかからないよう注意)
- 運転…術後1週間程度で可能になることが多いが、医師の許可を得てから
- サウナ・水泳…術後1か月程度は控える
- 目の周りの化粧…術後1か月は控える
- 激しい運動・重労働…術後2週間程度は控える
まぶしさへの対処法
術後のまぶしさは、濁った水晶体が透明な眼内レンズに置き換わることで光が入りやすくなるために起こります。サングラスや色付き眼鏡の使用が有効です。色調が青白く見える「青視症」も同様の理由で起こります。多くの場合、時間とともに慣れていきます。片眼だけ手術した場合は左右差が気になることがありますが、両眼手術後は気にならなくなることがほとんどです。
白内障手術後の定期検診はなぜ重要なのか?
術後の定期検診は、自覚症状がなくても必ず受けることが重要です。眼内炎などの重篤な合併症は、自覚症状が出る前に眼科的所見として現れることがあります。
白内障手術の年間件数は国内で50万件以上と推計されており、手術の安全性は年々向上しています。しかし、どんなに安全な手術でも合併症のリスクをゼロにすることはできません。
術後の通院スケジュールの目安は以下の通りです。
- 手術翌日…眼帯を外し、眼の状態を確認
- 術後3日〜1週間…傷口・眼圧・炎症の状態を確認
- 術後1か月…視力の安定・後発白内障の有無を確認
- 術後3か月・6か月…長期的な経過観察
「症状がないから大丈夫」と自己判断して通院をやめることは危険です。特に術後1週間以内は必ず指示通りに通院してください。
南船橋眼科での白内障手術後のサポートはどうなっているか?
南船橋眼科では、術後の充血・異物感・視力変化についても丁寧にフォローアップしています。院長の佐倉達朗医師は、大学病院・総合病院での豊富な白内障手術経験を持ち、術後合併症の早期発見・対処に精通しています。
当院はJR京葉線・JR武蔵野線の南船橋駅から直結・徒歩1分、ららテラスTOKYO-BAY2階に位置しています。土日祝日も診療を行っており、WEB予約にも対応しているため、術後に気になる症状が出た場合も受診しやすい環境です。
2024年3月の開院以来、日帰り白内障手術を提供しており、手術時間は約10分程度です。切開は2.4mm程度の小さな傷口で、出血もほとんどありません。多焦点眼内レンズ・乱視矯正レンズなど豊富なレンズを取り扱い、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた最適な治療を提案しています。
「術後に充血がひどくなった」「異物感が1週間以上続いている」「視力が急に落ちた気がする」など、少しでも不安を感じたら、遠慮なくご相談ください。
南船橋眼科では、白内障手術後の不安なご症状についても、土日祝日を含む診療日に対応しています。南船橋駅直結・WEB予約可能なため、気になる症状が出たらすぐにご予約の上ご来院ください。院長・佐倉達朗医師が丁寧に診察し、適切な対処をご提案します。
よくある質問
白内障手術後の充血はいつまで続きますか?
多くの場合、術後1〜2週間で充血は落ち着きます。点眼薬を指示通りに使用することで回復が促されます。1か月以上続く場合や悪化する場合は受診してください。
術後のゴロゴロ感・異物感はなぜ起きるのですか?
傷口が完全に回復するまでの過程や、術後の点眼薬が角膜を刺激することで生じます。数日〜2週間程度で改善することが多いですが、ドライアイがある方は長引く場合があります。
術後に急に視力が落ちた場合はどうすればよいですか?
すぐに受診してください。眼内レンズのずれ・脱臼や嚢胞様黄斑浮腫など、早期対処が必要な合併症の可能性があります。翌日まで待たず、その日のうちに眼科を受診することを強くお勧めします。
術後眼内炎(感染症)の症状はどのようなものですか?
急激な視力低下・激しい眼の痛み・強い充血が主な症状です。術後1週間以内に発症することが多く、放置すると数日で失明する危険もあります。これらの症状が出たら即日受診が必要です。
後発白内障とは何ですか?再手術が必要ですか?
術後数か月〜数年後に眼内レンズを包む袋が濁る状態です。レーザー照射で治療でき、手術・入院は不要です。視力が再び低下したと感じたら眼科を受診してください。
術後のまぶしさはいつまで続きますか?
濁った水晶体が透明な眼内レンズに置き換わることで光が入りやすくなるため生じます。多くは時間とともに慣れていきますが、日常生活に支障があればサングラスの使用や医師への相談をお勧めします。
白内障手術後に飛蚊症がひどくなりました。大丈夫ですか?
視界が鮮明になることで元々あった飛蚊症が目立つようになる場合があります。ただし、急な視野欠損は網膜剥離のサインの可能性があるため、速やかに受診してください。
術後の点眼薬はどのくらいの期間続けますか?
一般的に術後1〜3か月程度、抗菌薬・抗炎症薬の点眼を続けます。医師の指示通りに使用することが感染予防・炎症抑制のために非常に重要です。自己判断でやめないでください。
結論
白内障手術後の充血・異物感は多くの場合一時的なものですが、急激な視力低下・激しい眼痛・充血の悪化・光視症・眼圧上昇症状・数か月後の視力再低下の6つのサインは放置禁物です。これらは眼内炎・網膜剥離・眼内レンズ偏位・後発白内障などの合併症を示す可能性があります。術後は点眼薬を指示通りに続け、定期検診を欠かさず受けることが最善策です。少しでも不安な症状があれば、自己判断せず早めに眼科専門医に相談してください。
著者情報
南船橋眼科 院長 佐倉達朗

経歴
- 筑波大学医学群医学類 卒業
- 東京都立多摩総合医療センター 臨床研修医
- 東京医科歯科大学医学部附属病院 眼科
- 東京都保健医療公社大久保病院 眼科
- 川口市立医療センター 眼科
- 川口工業総合病院 眼科
- 柏厚生総合病院 眼科
- 南船橋眼科 院長




